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欲しかったのはただ・・・ 2


サンジがゾロと初めて会ったのは3歳の頃だ。
それぞれ相方を失った親が、再婚をしたのがきっかけである。
子供がきちんと記憶に残せるのは2歳くらいからだというから、
サンジはその時のことをしっかり覚えていた。

当時、片親だの再婚だのと言う話はサンジには理解の出来ない話で、
ただ、普段はズボンばかりはいて暴れまわっていたのに、
その日だけはひらひらしたスカートをはかされて、とても不機嫌だった。

こんな洋服、サンジは嫌い。いつもの洋服を着て、あのきれいなお庭でいっぱい遊びたい。
そう思いながら、天井にへばりついているシャンデリアをぼんやり眺めていた。

・・・と。
そこに、緑色の髪をした男の子がやってきたのだ。
その隣にいた女の人が「新しいお母さんです、よろしく。」と言っていたけれど。
へこりっと頭だけは下げたものの、目線はずっとその緑の男の子だけに釘付けだった。
なんだか、着慣れないスカートをはいているのがとても恥ずかしくなって、思わず父親の後ろに隠れてしまう。

でも、父親は「おかしいな、普段は物怖じをしない子なんですが。」なとど笑いながら、
サンジに「ほら、ご挨拶をしなさい。」と緑の男の子の前に出そうとする。
イヤイヤと首を横に振っても、強い力で引きずり出されそうになって、サンジは本当に泣きそうになった。
良くわからないけれど、頭に血が上ってボーっとするし、どうして今の自分がこんな状態になっているのかもわからなくて、とにかく混乱した。

だが、そんなサンジの頭をふわりとなでた小さな手。
サンジがびっくりして前を見ると、緑の男の子がわしわしと不器用な手で自分の髪をなでていた。

「お前名前は?」

男の子が無愛想な顔つきでそう言うので、サンジはやっぱり父親の後ろに隠れながら「サンジ」と小さく言った。
しかし、声はちゃんと届いたらしく、男の子は生真面目な顔はそのままに「そうか、オレはゾロだ。」と、答えて離れようとするので、
なぜかサンジはあわてて「ミドリっ」と叫んでしまった。
すると・・・その男の子は、ちょっと首をかしげて「珍しいか?」と訪ねてきたので、
こくこくと頷いた。
頷きながら、「カッコいい」と、また小さくつぶやいた。

緑の男の子は、その口を真一文字に引き締めサンジに言った。

「サンジ、俺はお前のことが好きになった。」


これがサンジの一番古い記憶だ。

それから、ずっとサンジはゾロの後ろばっかりついていたような気がする。
遊びに行くにしても、何をするにしてもゾロと一緒で、
新しい母親に「サンちゃんは、ゾロのことを好きになってくれたのね。」とほっとしたかのように言われて、
「うん、大好き!」と恥ずかしげも無く答えていた。
ゾロのことが大好きで大好きで、どんなに叱られても、ゾロの口調を真似るようになった。
ゾロの「好きだ」と言う言葉を、疑いようも無く信じた。

けれど・・・その楽しかった思い出も、終わるときは容赦のない終わり方をする。

あれは、ゾロが小学校を卒業したばかりの春休みの頃だったか。
ある日突然、サンジを傍に寄せ付けないようになった。
そして出かけると、なかなか遅くまで帰って来ないようになった。
しばらくして、遅くなる理由は学校の部活動のせいだと言う事はわかったが、
何も言ってくれなかったゾロのせいでサンジは深く傷ついたし、
部活動のせいで生活時間が合わなくなったのだとしても、それ以上にゾロはサンジを構ってくれなくなった。

「ゾロがオレを構ってくれないんだ。」
そう親に訴えたこともあるが、両親は微妙な笑みを浮かべるだけで、何の解決にもならなかった。

「おにいちゃん!オレのこと、嫌いになったの?!」
と、必死で訴えたこともあった。
だが、ゾロはまるでサンジなどソコには居ないかのように、無視して自室に入っていってしまったのだ。
へたりっと力なく廊下に膝をつきながら。
いっそ、嫌いだと面と向かって言われたほうがましだと思った。
その日、サンジは体中の水分が目から出てしまうのではないかと言うくらい泣いた。

それから、サンジは『男は平気で嘘をつく生き物だ』と思うようにった。
中学生に上がると、性の知識などを勉強するようになり、『汚い』と嫌悪するようになった。
今では、男と言うもの全てが嫌いになり、
自分と同じ女性を傷つける男が居ると言う話を聞いたら、サンジはもうたまらずにその男をぶちのめしに行くようになったのだ。
その行為は当然サンジに「不良」と言うレッテルを貼った。
そして、サンジとは逆に、勉強も出来て、剣道もインターハイであっさりと優勝をもぎ取ってくる、兄と比べられては、
少しずつこの社会の中で、孤立して行ったのである。





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説明だけになっちゃった(><)
































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